長崎県知事選(2月4日告示、同21日投開票)の告示前後に、農林水産省の山田正彦副大臣(衆院長崎3区選出)が農水省職員延べ36人を随行させ4回にわたって長崎県に出張していたことが、5日に閣議決定された政府答弁書で明らかになった。自民党の宮腰光寛氏が質問主意書で「公務員を選挙運動に駆り出した選挙違反の疑いもある」と指摘したことに対する答弁書。同知事選には同省出身の橋本剛氏が民主党推薦で出馬し、落選している。
答弁書によると、山田氏は1月17日、同22、23の両日、同30日、2月4、5の両日の4回にわたり、シンポジウムや公開討論会などへの参加のため長崎県に出張。この際、延べ36人の農水省職員が随行し、計167万1510円の旅費が支出されていた。
また、橋本氏が知事選出馬のため農水省を退職した昨年11月16日から知事選投開票日前日の2月20日までの間、長崎県に出張した農水省生産局畜産部と水産庁職員は延べ137人にのぼっている。
主意書では「選挙運動に入っていた農水省出身の橋本候補の当選を期する目的を隠蔽した集会等に、現役農水省幹部職員らを随行させ、橋本候補を支持し当選させてもらえれば長崎県が有利になるなど利益誘導のため選挙活動を行った」と指摘。答弁書は「それぞれ公務を適正に遂行しており、問題ない」としている。
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